コラム013:臨時休校の記録(2019年度)


6月から,勤務校は学校再開。感染拡大防止対策で,下校後は消毒作業の毎日です。
それでも,学校に子どもたちが「いる」のと「いない」のとでは全く違うんだと実感すること数多でした。
やっぱり,子どもあっての学校です。

国の臨時休校要請が出たのが,2020年2月27日。

それから約3か月ちょっと。学校現場にはこれまでにない様々な変革が起こっています。
勤務校も,その例に漏れません。

その経緯を記録として,Teach Uとはあまり関係ありませんが,今後のために残しておこうと思います。
まず今回は,2019年度(2020年3月まで)
12項目あるので,やや長めになりそうです。

① 2月27日(木)臨時休校要請
② 2月28日(金)最後の登校日 YouTube Liveお試し(全校朝会,卒業式想定)
③ 2月29日(土)YouTube Liveお試し 啓発チラシを作ってみる(全体配布なし)

2月27日(木) 夕方,職員室のテレビで知りました。衝撃。急遽,翌日金曜日を最後に,臨時休校突入の判断。わお。

そして登校日。週末。当時,卒業学年の担任だった自分は,卒業まで「残り14日」から一気に「残り1日」となってしまった現実の実感がなく,持ち帰りの荷物整理を子どもとするうちに,気付いたら下校時刻。
「いきなり会えなくなってしまった」
その状況を打破するために,まず思いついたのはYouTube Liveでした。YouTubeの作り手の経験など全くなかったので,ネットで調べながら,「登録者数が足らないとパソコンでしか配信できないらしい」という情報を仕入れます。パソコンの内蔵カメラで中継するのは心許ないのと,オンラインで配信しても,卒業生にとってはメリットが少ない(見られているだけで,送り出される実感が薄すぎる)ことに気付き,オンライン卒業式は断念。
翌日土曜朝,夜妄想した「全職員YouTuber化計画」の啓発チラシをダッシュで作成。しかし,まだまだオンラインの「オ」の字も出ていなかった職場にしてみたらぶっ飛んでいたこの提案を,この時点で全体に向けて発信する勇気はなく,このチラシは一度お蔵入り。

この時点での全体配布はせず,お蔵入りしたチラシ

④3月4日(水)掘りプロ勉強会(Zoomお試し)校内で初めてのZoom,20人ほど参加
⑤3月5日(木)熊大・菊池先生と研究について打合せ(Zoom×ロイロノート・スクール)

そんな中,Zoomのお試しを実施。2020年度で3年目になるICTの校内向け自主勉強会「教材掘り起こしプロジェクト」には,過去最多の20人が参加。20人だとカオス。ミュートの重要性を実感。前向きな失敗でした。後から考えると,このあたりから,オンライン(特にZoom)のイメージ化が随分進み,今回のオンラインの取組におけるZoomの利用価値の高さと可能性を共有も進んでいったように思えます。

熊本大の菊池先生とのオンラインミーティングを動機づけとして,「Zoom×ロイロノート・スクール」のツールの組み合わせの可能性を探りました。Zoomとロイロの相性抜群。これは使える!という手ごたえ

⑥ 3月10日(火)昼 Messengerで一人の保護者とZoom朝の会について意見交換
⑦ 3月10日(火)夕方 保護者が作ったLINEグループ(Zoomで会おう!)に招待される

Zoom朝の会をしてみようか,ということになりました。が,どう繋がればいいか分からない
Zoomミーティングを実現するには,Zoomのインストールなどアドバイスする手段ミーティングIDとパスワードを知らせる手段は必須です。

そこで活用したのが,既にあるネットワーク,既にある機器でした。

各保護者は,クラスの保護者間でLINEのグループなど作成されています。
その保護者さんの中におひとり詳しい方がおられ,ハブ役で動いていただき,新たに「Zoomで会おう!」というLINEグループを作って頂き,そこに招待いただきました。これで同期的な連絡手段を確立

⑧ 3月11日(水) 掘りプロ勉強会(Zoom朝の会①)
⑨ 3月12日(木) Zoom朝の会②+Zoom学校探検①(今の学校の様子)
⑩ 3月16日(月) 卒業式前練習

で,いざZoom朝の会スタート。「Zoom朝の会の感じって,どんなもの?」と集まってくれた先生方が大勢おられました

ちなみに,つながっている生徒の隣には保護者さんがいます。未経験で新しいことを始める際は,保護者さんとの連携は必須です。特に導入初期は。Googleフォームで,実践後のアンケートに回答頂きましたが,「親にとって修業」というご意見も。新しいことを,限られた連絡手段を駆使して体得するのは,やはり大人でもエネルギーを使いますね。でも…

Zoomで最初つながった瞬間の子どもたちの満面の笑みは,今後忘れることはないと思います。

また,初日は家にいてリラックスしているからか,学校とは違う姿を見せてくれる子もいました。家ではこんな感じなんだなぁ。2日目からは,学校モードになっていました。Zoomをする際,接続初日は,見ものです。

ホワイトボードが役立ちました。アナログとデジタルの併用ですね。そして,同じ質問を翌日も行うことも効果的でした。生徒にとっては見通しがもてるようで,「次の日にまた聞かれるから,答えられるようにしよう」と心づもりをするようでした。2日とも同じ時間に設定したので,開始時刻に合わせて,着替えなどをスムーズに済ませている生徒もいたようです。生活リズムを整えるきっかけですね。

2日目のZoom朝の会では,一通り流れが終了した後,スマートフォンに生徒を入れて,学校探検をしました。今,学校はどんな感じなのか,日常を見せてあげたかったからです。生徒たちの声だけスマホから響かせながら校舎内を歩く変な感じ。 面白い経験。この学校探検の経験から,卒業式前日のZoom会場下見を思いつきました。

⑪ 3月17日(金) 例年とは違う卒業学年のみの卒業式。紙吹雪に花道。
⑫ 3月27日(金) 学部毎退任式(退任者巡回)

そして,卒業式。

オンラインはなし。リアルにこだわった式。体育館は卒業学年のみで,ソーシャルディスタンスを保ち(まだこの時点ではソーシャルディスタンスという言葉は一般的でなかったかも),歌唱なし。それでも,思い出深い卒業式にしてあげたいと,全職員で工夫を凝らした式を考えました。

校歌のときは,事前に職員一同で校歌を歌う動画を作成し上映。退場は,ちょっとセッティングの時間をもらい,例年になく天井から紙吹雪の演出。できることをしてあげたかった卒業式が終わり,いろいろな感情が起こりました。

卒業式の紙吹雪

年度末の退任式は,退任者が各学部を巡回するスタンス。送別会のないまま,年度が終わりました。

もがき続けた一ヵ月とちょっとでした。
オンライン化への礎(いしずえ)期,といった感じ。

こちらで報告させて頂きました↓

続きは次回。2020年度スタート~6月頭までの記録をします。

[2020/07/04追記:シリーズで書きました]

その他3回,全4回シリーズでまとめています。

コラム013:臨時休校の記録(2019年度)
コラム014:臨時休校の記録(2020年度4月期)
コラム015:臨時休校の記録(2020年度5月期)
コラム016:学校再開後のオンラインツールはどうなったか

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投稿者プロフィール

後藤匡敬
後藤匡敬
GOTOU, Masataka
熊本大学教育学部附属特別支援学校 教諭
熊本大学大学院教育学研究科教職実践開発専攻
 特別支援教育実践高度化コース 非常勤講師(2020年度~)

★「Teach U」管理者
★モリサワUDフォント・エバンジェリスト

★(公財)学習情報研究センター
 「2020年度学習デジタル教材コンクール」学情研賞
★(一社)日本教育情報化振興会(JAPET&CEC)
 「ICT夢コンテスト2019」優良賞
★令和2年度 熊本大学教育活動表彰 グランプリ(一般表彰区分/共同受賞)
★科研費(奨励研究)2018,2019,2021年度採択 研究代表者

#特別支援教育#ICT#ものづくり
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